イオンは22日、農業に参入すると発表した。既に農場を直接経営する新会社を10日に設立しており、茨城県牛久市の農場で栽培した農作物をプライベートブランド(PB)野菜として年内にも売り出す。小売業界では、セブン&アイ・ホールディングスも千葉県で野菜栽培に乗り出している。より強く消費者に商品の安全性を示せることや、青果市場などを通さないことで価格を引き下げる狙いがある。
◇安全性もアピール
イオンの計画は、牛久市から2.6ヘクタールの農地を借り受け、小松菜や水菜、キャベツなどを生産する。収穫した野菜は自社の物流網で直接店頭に運び、従来より最大3割安い価格で販売する。初年度は約300トンを収穫し、茨城、千葉両県などのジャスコ約15店で販売する。今後、他地域でも取り組みを拡大させる予定だ。
イオンは近年、各地の漁業協同組合との直接取引や、自社で養殖したウナギを系列スーパーでPBとして販売するなどの試みを進めてきた。食の安全や価格に対する消費者の目が厳しくなっていることが背景にある。
農産物は従来、青果市場での取引のほか、契約農家に生産委託した野菜などを全量購入する例があった。農業分野での規制緩和が進んだことを受け、今後は生産履歴がより明確化でき、コスト削減にもつながる自社生産の割合を増やす考えだ。
セブン&アイは昨年8月に、千葉県の農家と共同で農業生産法人を設立。富里市にある5・1ヘクタールの直営農場で生産した大根、ニンジン、トウモロコシなどを、同10月からイトーヨーカ堂の一部店舗で通常商品より2割程度安く販売している。
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