東京・銀座のメゾンエルメスで現代美術家、小谷(おだに)元彦さん(37)の個展「Hollow(ホロー)」が開かれている。FRP樹脂による彫刻の新作を展示。「空虚」というタイトルの通り、展示されているのは、実体を失いかけた人体など亡霊チックな異形のものたち。でもよく見ると端正で美的でどこか陽気。人をおびえさせるのではなく、見とれさせる不気味さ。独特の世界を生み出している。「草食系ホラー」と名づけたくなった。(篠原知存)
巨大な首が口からエクトプラズムを吐き出し、壁から突き出された無数の腕はどろどろと溶けてゆく。極めつきは、エレベーター横の目立たない一角に置かれた後ろ姿の首。前に回ってみると、顔の部分は消滅して下顎骨しか残っていない。中空に浮いている少女も“空虚”にむしばまれて…。
ホラー映画が好きだという小谷さん。「スプラッターやゾンビではなくて、サイコホラーですね。実体ではなく、気配や他者の影におびえる。そういうのが好きです。実験場としてホラー映画は存在するんだと思います」
その作品論は現代的だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00000042-san-soci
