戦国時代に徳川家康と戦った三河一向一揆の拠点として知られる愛知県安城市の県史跡・本證(ほんしょう)寺の堀で、ハスの名所が十数年ぶりに復活した。地元住民と生物研究会、市教育委員会がハスの芽を食うアメリカザリガニなどの外来種を駆除し、本来の生態系を取り戻した結果とみられる。文化財保護の立場から生物多様性の保全に三位一体で取り組んだ事例として、10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の関連イベントで紹介される。【安間教雄】
同寺は1959年に県史跡指定。境内(面積約2万3200平方メートル)の周囲の堀(幅5メートル前後)は夏にハスの葉で覆われ、花が咲き乱れるハスの名所だった。しかし徐々にハスが衰え、十数年前から見られなくなった。
地元の学者らで作る生物研究会「日本カメ自然誌」が06年度から2年間、市教委の委託で堀を調査。外部から持ち込まれたアメリカザリガニやミドリガメ、ライギョなど約10種類の外来種が大量繁殖し、フナやカエル、ドジョウなどの在来種が激減していた。
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