介護における登竜門的存在

介護職を希望する者は、高齢者や障害を持つ人と直接かかわるため、基礎的な知識や技術がとても大事になります。また、就職にも有利に働くため、資格を取得することはとても重要です。
初めて介護の資格取得に挑戦する人は、まず初任者研修を受けることになるでしょう。初任者研修では各項目ごとに研修時間が定められており、人権と尊厳、自立に向けたサービス支援、社会的役割や倫理、また安全面といった、介護の基本を学ぶことができます。また、保険制度の知識やリハビリテーションなど、医療との連携も大事となるため、受講科目の一つになっています。
他にも、質の高いサービスを提供するためには高齢者とのかかわり方や、共に働く職員同士のチームワークがとても重要になるでしょう。そこで、コミュニケーション技術を学ぶための受講時間が設けられています。さらには高齢者の体の変化や、認知症など障害についての医学的な理解と健康管理を学び、心と体の双方から高齢者の生活支援を行う技術を学んでいくことになります。また、認知症をもつ家族の負担は大きいことから、家族の心理やかかわり方などへの理解を深め、家族支援についても学んでいくことができます。
このように初任者研修では高齢者など福祉サービスを希望する者の状況を詳しく理解することができるため、利用者も安心して質の高いサービスを受けることができるようになります。この資格は、自宅で高齢者のお世話をしている家族においても、高齢者に対する理解を深めるためにとても有効な資格と言えます。